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業界の常識は誰のために? 異業種からみた
「医薬品ネットワーク」とは
「医薬品流通改善の先に描くのは、地域医療と地域の健康を守ること」
「ちかくにいる。ちからになる。」第7回

業界の常識は誰のために? 異業種からみた
「医薬品ネットワーク」とは
「医薬品流通改善の先に描くのは、地域医療と地域の健康を守ること」

「ちかくにいる。ちからになる。」第7回

株式会社メディカルシステムネットワーク

「ちかくにいる。ちからになる。」 この連載は、“患者の方々や地域、さらには医療人を、いちばんちかくで支えるちからになりたい。”という想いから始まった企画です。地域医療の未来を創るさまざまな人物が、それぞれの役割や視点から想いを語っていきます。 第7回は、異業種対談。医薬品関連業界で異なる職歴を持つ、現メディカルシステムネットワークSCM事業本部の3名が集まり、前職そして現職2つの視点から医薬品ネットワークについて語っていただきました。さらに、医薬品ネットワークの目指す方向性や地域医療の未来についてもお聞きしました。 株式会社メディカルシステムネットワーク 執行役員 SCM事業本部長  清水 健司〈医薬品卸売会社出身〉 SCM事業本部 ネットワーク営業部 マネジャー 曵地 剛志〈医療・介護システム開発会社出身〉 SCM事業本部 ネットワーク営業部 平田 正記〈医療機器会社出身〉

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異業種からみた「医薬品ネットワーク」

清水氏は医薬品卸売会社(以下、卸)、曵地氏は医療・介護システム開発会社、平田氏は医療機器会社と、広義の同業でも三者三様の職歴を持つ。在籍した年代は異なるが、業界特有の流通構造や慣習、薬局経営を取り巻く環境変化は、前職時代に3者が共通して認識する課題であった。

早速ですが、前職の業務内容や業界事情についてお聞かせいただけますか?

  • 氏:
  • 清水 氏:
  • 私は医薬品卸一筋で営業、営業企画、営業推進、仕入と職種の違う多くの仕事を経験してきました。医薬品卸業界は2000年代に何度か大転換期があり、2009年には「4大医薬品卸」、つまり全国規模の上位4社でシェア8割となる大再編がありました。私はその大再編以前の2000年に卸3社の合併を経験。育った環境、社風の違う3社の合併は想像以上に大変で、営業本部にいた私は当然休日などなく、毎日会社で寝泊まり、夜中の打合せは当たり前、よくタクシーの運転手さんにお宅の会社は不夜城だね! と言われていたことを思い出します。 売上規模の拡大とイノベーションにより成長を求めた激動の時代! 激務ではありましたが、大変よい経験をさせていただいたと思っています。
  • 氏:
  • 平田 氏:
  • 私は医療機器メーカーで営業を担当していました。一包化業務を効率化する全自動薬剤払出機など調剤関連製品を製造販売する企業でしたので、得意先には個店の薬局も多く、当時から保険薬局とは近い距離で仕事をしておりました。
  • 氏:
  • 曵地 氏:
  • 私は医療・介護システム開発会社に20年ほど在籍しました。調剤システム開発が主軸でしたので保険薬局の業務効率化に貢献する仕事ではありましたが、2年に1回行われる調剤報酬額の厳しい改定の影響で、薬局経営を取り巻く環境が苦しい状況が続き、採算が取れない薬局を閉じたり、売却したりという現実を見てきました。

業界が抱える課題がある中、前職の立場から医薬品ネットワークはどのように映っていましたか?

  • 氏:
  • 清水 氏:
  • 保険薬局としてのメディカルシステムネットワークは誰もが知っていると思いますが、医薬品ネットワークとしての存在は、4~5年前までほとんどの卸は知らなかったのではないかと思います。恥ずかしい話ではありますが、少なくとも私は知りませんでした・・・ ただ今から振り返ると、10年前北海道の営業責任者として初めて弊社田尻(メディカルシステムネットワーク代表取締役社長)と出逢った時、この業界のサプライチェーンマネジメントやローコストオペレーションについて、情熱をもって話されていたことを今でも鮮明に覚えています。

それは、当時誰もやっていない医薬品流通の仕組みを変える提案だったということでしょうか。

  • 氏:
  • 清水 氏:
  • 今から振り返るとそうだったと思います。当時この業界で大きく問題になっていたのは、未妥結・仮納入でした。薬価改定は2年ごとに行われ、薬局にとって薬剤差益は大きな収益となるため、なるだけ安く抑えたい、一方卸は収益構造が「薄利多売」であり大変厳しい経営環境から互いに折り合いがつかず、長期に渡り未妥結・仮納入といった医薬品卸売業独特の商慣習が続いていました。こうした背景の一つに総価取引の問題があります。 この時代は経済原則に則った価格形成という概念はなく、購入する医薬品を全部まとめての総価交渉や医薬品のカテゴリごとの交渉が常態化されるなど、商品ごとの価値に見合った価格交渉ができていなかったことが大きな要因であったと思います。 そのような卸が振り回されている時代に、田尻から「清水さん、あなたの会社は配送コストをいくらで計算しているの?」と唐突に訊かれ、1件ごとの流通コストなど全く考えてもいなかった私は、何を言っているのか理解できないながらもこの一言は衝撃的でありすごく新鮮でした。

曵地さん、平田さんは、どのように受け止めていましたか?

  • 氏:
  • 曵地 氏:
  • 医薬品ネットワークは、業界全体に好影響となる仕組みを目指している点が最大の魅力だと感じていました。例えば、当社の「医薬品購入サポート」は「一物一価」制としています。これは、一つの医薬品は一つの価格しか持たないということで、「A」という商品はどの卸から購入しても同じ価格ということです。「一物一価」が担保されると、卸は激しい値引競争から解放され、薬局は複数の卸との価格交渉の手間がなくなり、薬局機能の拡充に時間を充てることができます。さらに、我々は最安値ではなく「最適価」を徹底しており、これは薬局と卸が、Win-Winの関係を築くことを目指すものです。
  • 氏:
  • 平田 氏:
  • 医薬品ネットワークのこうした透明性・合理性・公正性はオープンに説明できるものであり、これが我々の強みだと考えています。私は前職在籍中、SCMの営業担当から薬局を紹介して欲しいという話をもらい、当時は「紹介協力者」の立場でした。その時初めて、医薬品ネットワークの詳細を知り、『これは薬局様に喜ばれる仕組みだ』と、いたく共感した記憶があります。当時、得意先だった薬局経営者を何度か引き合わせたこともありますし、その後、私はSCM営業の誘いを受け、現職に就きました。
  • 氏:
  • 曵地 氏:
  • ちなみに、私は平田さんのように優秀ではないので、自分から「入社させてください」と言って入りました(笑)。私の場合は前職がシステム開発会社でしたので、抱えている課題を“見える化”することが仕事の目的でした。例えば、卸の見積りを比較したり、不動品(デットストック)の割合を計算するなど、いわゆる業務効率化ツールのことです。しかし、課題の直接解決に踏み込めないことが前職でのジレンマでした。医薬品ネットワークは、地域薬局と卸、それぞれが抱える課題の抜本改革に携われる仕組みであることが、異業種からみても魅力であると思いました。

2
競合他社と一線を画す、視座と仕組み

医薬品ネットワークは、卸との価格交渉を代行し、全取引先の卸から同一価格で購入できるほか、発注・在庫管理を効率化するシステムや加盟店同士で不動在庫を売買できるサービスなどにより、卸にも薬局にも、コスト削減と業務効率化が実現できるシステムを備えている。営業の現場ではどのような反応があり、どんな効果をもたらしているのだろうか。

転職後、医薬品ネットワークに対するギャップや考え方に変化はありましたか?

  • 氏:
  • 平田 氏:
  • ほぼ無いですね。現在私は、三重、滋賀、奈良、兵庫の4県で医薬品ネットワークの加盟促進に関する営業活動と、既存加盟店向けのサポートを担当しています。卸との価格交渉を代行し、どの卸からも同一価格で購入できるほか、発注・在庫管理を効率化する「薬VAN」、加盟店同士で不動在庫を売買できる「デットストックエクスチェンジサービス(DSE) 」など、薬局だけでなく卸にとっても効率化を可能にするサービスです。ここ数年は我々のサービスに対する理解が進み、卸や既存加盟店からの自発的な紹介も増えました。ご契約いただいた薬局経営者の方々からは、「もっと早く加盟すれば良かった」「価格交渉のストレスから解放された」などの声を多数いただいています。
  • 氏:
  • 曵地 氏:
  • 2018年の流通改善ガイドライン施行後、一時売差マイナスの解消、早期妥結や単品単価契約の推進、大幅な値引き交渉の是正などが進み、我々の事業やサービス内容とともに当社の認知度も上がり、おかげさまで加盟件数も急増しました。しかし、競合も複数社、現れているのも事実です。 ただし、競合他社は当社の「医薬品購入サポート」の共同購入だけを切り取った、似て非なるサービスだと私は考えています。先ほども触れましたが、我々は医薬品業界全体の流通改善に取り組み、薬局と卸、双方に好影響となる仕組みを目指しています。その意義をご理解いただいた上で、加盟をご検討いただくようお願いしています。
  • 氏:
  • 平田 氏:
  • 実は、加盟後のトラブルがまったく無い、という点も強調しておきたいポイントです。加盟後に食い違いが生じないよう、しっかりと説明させていただいておりますので、医薬品ネットワークの透明性をご理解いただけるかと思います。

卸各社に意義を理解してもらうまでには、ご苦労もあったと思います。現在は、卸とどのように連携されているのですか?

  • 氏:
  • 清水 氏:
  • 卸売業はモノが売れないと利益が出ない、つまりマージン(売上差金)で成り立つ業界ですが、卸間で価格競争での陣取り合戦をいつまでも繰り返していては業界が疲弊するばかりです。 我々は卸と連携し、医薬品流通の効率化により流通コストを圧縮、適正化することを考えています。 特に価格交渉においては商品の価値に見合った価格を値付けの判断基準におき、半年ほどを費やして誠実に行っています。 時間と労力を要してでも全卸にご理解・ご納得いただける「最適価」をつくり「一物一価」を実現することで、まず卸間の価格だけでのシェア争いを無くし、そして顧客起点に立った卸本来の機能の差異化でお得意先の満足度を上げる、といった新しい市場形成を模索しています。 今まで当たり前だと思っていた慣習やアナログな受発注・価格交渉を続けていては、薬局の対人業務に向けた業務改善も医薬品卸の「薄利多売」の収益構造からも抜けることはできず、業界全体がどんどん弱体化していきます。 医薬品ネットワークは、卸と医療機関及び薬局が将来にわたり永続発展していくための「医療業界のインフラ」でありたいと考えています。
  • 氏:
  • 平田 氏:
  • 全国の卸の皆さまと年間400回ほどの勉強会を開催していることも、その一環です。我々は自社の利益だけにこだわるのではなく、業界全体、ひいては社会に対して貢献できる存在でありたいと思います。また、勉強会では卸の視点からご意見をいただくことで、さらなる流通改善やコスト削減の解消に活かしていきたいと考えています。
  • 氏:
  • 曵地 氏:
  • こうした我々の姿勢や想いを真摯にお伝えすることで、競合他社とは一線を画した視座と仕組みであることをご理解いただいています。業界全体を通して医薬品流通コストの適正な負担のあり方を一緒に構築しましょう、と。そこに納得していただいた上で、“同じ船”に乗っていただければ、というご提案をしています。

3
医薬品流通改善の先に描く、地域医療の未来像

医薬品ネットワーク加盟店となった薬局には、今後どのようなスタンスで対峙していくのだろうか。さらに、「業界最適価」が浸透した暁には、どのような展望を抱いているのか、地域医療の未来像について語ってもらった。

最後に、清水本部長から医薬品ネットワークが今後進んでいく方向性について教えていただけますか?

  • 氏:
  • 清水 氏:
  • ここまでの対談でお気づきかと思いますが、医薬品ネットワークの最大の強みは「透明性」「公共性」であり、何事も見えない部分がないほど包み隠さずオープンにしています。 しかし、言い換えればある意味で“馬鹿正直”であり、見方を変えれば最大の欠点になるかもしれませんが、私は商いにおいて一番大切なことは“信用”であると思っています。 現在ネットワークの加盟件数は多くのお得意様からご評価をいただき、おかげさまで7000件を突破いたしました。 日本最大の加盟件数を誇っておりますが、このほとんどのお得意様は加盟いただいたお得意様からお知り合いやお友だちをご紹介いただいて積み上がった件数であり、加盟店の皆さまには感謝の気持ちでいっぱいでございます。ほんとうに有難うございます。 これからも加盟店様にご評価いただけるようサービスをどんどん拡充させ、まず加盟店同士が地域ごとに連携でき利便性が上がる「エリアネットワーク」を築き、地域医療に貢献していきたいと思います。

「地域医療への貢献」とは、どのようなことでしょうか?

  • 氏:
  • 清水 氏:
  • 「団塊の世代」が75歳以上を迎える2025年をめどに、厚生労働省による「地域包括ケアシステム」の支援・サービスがスタートします。今後可能な限り住み慣れた地域で自分らしい暮らしを最期まで続けることができるようにするには、在宅医療を含めた「地域医療」の役割が一層重要になってきます。 地域医療連携には薬局の存在は不可欠であることから、先程申し上げた各地の「エリアネットワーク」を線で結び、2025年までには加盟店同士が全国規模でつながるプラットフォームを構築させ、医薬品流通の適正化とともに医療効率を上げていきたいと考えています。 また、地域医療に大きな影響を及ぼす「地域フォーミュラリー」への連携も視野に入れ、自治体や基幹病院、医師会、薬剤師会などと連携し、地域医療提供体制に貢献していきたいです。

プロフィール

清水 健司(しみず けんじ)

1984年、医薬品卸売会社に入社し、2000年代の「4大医薬品卸」大再編の契機となる合併を経験。業界の激動期に営業本部、営業企画、営業推進、仕入など異なる職種を経験しながら卸一筋の道を歩む。2020年4月、株式会社メディカルシステムネットワーク入社後、執行役員 SCM事業本部長に就任。同事業のさらなる成長を牽引する。

曵地 剛志(ひきち たけし)

高専を卒業後、医療機器メーカー、医療・介護システム開発会社を経て2021年2月に株式会社メディカルシステムネットワーク入社。前職では東北、北陸、関西、九州エリアの保険薬局を担当。現在は東京都全域の営業担当として担当加盟店の業務効率化、収益改善の提案を行っている。

平田 正記(ひらた まさき)

大学卒業後、医療事務専門の人材会社から医療機器メーカーの営業を経て、2019年4月に株式会社メディカルシステムネットワークに入社。前職在籍時は、薬局経営者の紹介という形で「医薬品ネットワーク」の新規開拓のサポート。現在は、前職時代に担当していた奈良県の他、三重県、滋賀県、兵庫県を担当エリアとして営業を行っている。

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